2012年3月6日火曜日

Only One ・いじめ防止につながる親の姿勢   :: いっしょに子育て しましょう♪

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『「いじめ」は必ず解決できる−現場で闘う教師たちの実践−』向山洋一氏 2007年3月扶桑社出版

この本には、「教師が、どのようにしたらいじめの実態を把握し解決できるか」が書いてあります。この本から読み取れるのは、『いじめを解決できるのは教師の持つ能力と取り組む意欲・学校のいじめへのシステム次第である』ということです。

「授業が面白くない、まとまりがないクラスにいじめが生まれ、いじめがクラスを支配する。教師の力量が低いほどいじめは生まれ、それに振り回されるのです」

「いじめは、知性の欠如した担任になると続出する。逆に、すばらしい教師になればすぐになくなっていく。」

「子どもの心をとらえるのは、'知的な授業'であり、'� ��的な雰囲気'である。決して'いじめをやっちゃいけないよ'というお説教ではない。」

「クラスのルールでさえ'知的なルール'と'アホなルール'がある。・・・くだらないことを長々とするのはアホであり、くだらないことを止めるのは知性なのである。子どもが頭をふりしぼって挑戦すること、子どもが身体をぶつけてチャレンジすることをクラスの中に取り入れれば、クラスは変わる。」

余談ですが、この文章を読んでいて、『職場の中にも慣習ということで続けている無駄な労力を使う事ってたくさんあるのではないか』と思います。無駄なことを続けることで忙しさに輪をかけていること、正確さをより追求するがためにますます無駄に忙しくしてしまっていること。知性による決断と選別が教育の場だけでなく、どこの職場にも必要なのかもしれません。

「いじめをなくせるのは教師だけである。しかし、いじめがなくなって欲しいと願うだけではいじめはなくならない。また、自分はいじめを許していないと自負するだけでもいじめはなくならない。いじめをなくす'計画'や'方法'がないといじめはなくせないのである。」

だから、「いじめをなくそうと努力している先生を支援するには� �学校としていじめに対応するシステムをつくっておくべきである。そうすれば、力のある先生・ない先生に限らず、どのクラスの子どもにも手が差し伸べられるようになる。」

この他、この本には、いじめの見つけ方、対応の方法、他の先生方の体験談などが書いてあります。


ここで、メリーランド州の葬式のためのガウンまで

きちんと対処できる学校・担任の先生と校長先生にめぐり会えれば良いですね。

先日、次女に、「学校の先生になるのも良いんじゃないの」と言ったら、「イヤだね。子どもはうるさいし、言う事聞かないし、親は親でいろいろうるさく文句言うしさ。先生なんて冗談じゃない。」と言うので、『そりゃそうかも』と納得してしまいました。

教師というのは人を育てる立派なお仕事です。志ある若者が職業として選んでくれると良いですね。

また、この本には、「親の態度」についても書いてあります。ここでは、特にその部分について触れたいと思います。

「この本で言う'いじめ'とは、ちょっとした口げんか、もののはずみのなぐりあいというのではない。長く続く陰湿ないじめ、あるい� �、自殺したくなるほどの強烈ないじめを言う。これは、犯罪行為と同じである。理屈抜きに断固として対処しなければならない。」

しかし、「何十人、何百人もの子どもがいれば'いさかい''けんか''トラブル'はつきものである。そうした小さないざこざから、子どもはたくましく成長していく。」

「'小さないじめ'は本当は体験した方がいい。校庭で転ぶような小さなケガを体験した方がいいのと同じだ。'小さないじめ''小さなケガ'を体験する事によって、もっと'大きなケガ・いじめ'を予防できるようになっていく。温室育ちはやはりひ弱いのである。」

「だから、'いじめ退治'する中で、小さないさかいまでなくす事には反対だ。そんなのは放っておけばよい。けんかした後に、一� ��に遊ぶような状態を、とやかくすべきではない。」

昔から、'子どものけんかに親は出るな'というのは、こういうことを意味する。最近は、ほんの小さなことにも、親が大声でどなり込んでくることがある。小さなことを大ごとにすると'自分の子'にはね返ってくるものなのである。」


奇跡がキャロル·アンドリュースによって起こるかは、インターネット上で現在読み

「そうした親の子をいじめなくはなる。しかしである。子ども達はその子を相手にしなくなる。無視をし始めるのである。無視された方は、物をあげて相手をつろうとする。ぬすみ、万引きをする子もそうしたことが原因になることが多い。運がいい時はそれは発見されるのだが、そうした親に限って'うちの子はそんな悪い事はしない'と、他人に罪をかぶせる。かわいそうなのはその子で、ますます誰からも相手にされなくなっていく。・・・ちょっとしたいさかいや悪いことをすることは誰にでもあることなのだ。大きな傷などの場合は別だが小さないさかいに親が口を出すべきではない。・・ ・」

<小学生の作文より−見事な母親の対応>
子どもにとって深刻な事件も、見事な教育の場にしてしまう立派な親もいる。

大谷聡くん(小学校2年)


私の子供たちがコントロール外にある

 ぼくの足のうらには、あざがあります。左足の太もものうらで、半ズボンをはくと、ちょうど見えるところです。今まで、だれも、あざのことを言う友だちはいなかったので、すっかりわすれていたのに、2年生になって、
「足にきたないものをつけている」
と言われて、気になりはじめました。何度も言われると、
「ぼくは、きたなくないよ」
と、言いかえそうと思いました。でも声にならなくて、くやしくて泣きそうになりました。
家に帰って、
「お母さんのバカ。何で、ぼくの足にへんなものつけて生んだんだ」
と、言うと、お母さんは、あっけらかんと、
「あっ、足のあざのこと。あれはお母さんの子どものしるしなんだよ 」
と、言ったので、ぼくは、ずっこけました。そして、お母さんは、あざのことを話してくれました。
 弟2人にも同じようなあざがあること。・・・
 いろいろ話しながら、弟たちの足や、おなかを見ると、だんだん心がおちついてきました。・・・いちばんうれしかったのは、お母さんにも・・・青いあざがあることでした。1ばんわらえたのは、ぼくのあざを見つけた時のお母さんのようすです。・・・・
 ぼくだけでなく、お母さんもなやんでくれていたなんて、うれしくなりました。
「地しんがあったって、はなればなれになっても、このしるしがあれば、お母さん、聡たちをすぐにみつけてあげるからね」と、とくいそうに言うお母さんを見ていると友だちに言われてくやしかった気持ちは、どこかにとんで� �きました。
 今ど、何か言われたら、
「くやしかったら、あざをつけてみろ」と、言ってやろうと思いました。「これは、ぼくのうちの子どもというしるしなんだ。いいだろう」と、自まんしたくなりました。

「確かに、いじめは昔からあった。が、いじめで自殺することはほとんどなかったろう。また、自殺するまでいじめることもなかった。従って昨今のいじめは、'現代的ないじめ'と言える。・・・小さい時から、'ものの見方、考え方の基本'を教えられていないことが最大の原因だと思っている。おそらく、この面の教育レベルは世界の国家の中でも下位に属し、しかも急速に崩れつつある国と言っていいだろう。」


「いじめは、脳の根幹を攻撃する。'自尊心'は脳幹が担当している。'自尊心'は、人間が存在するのに不可欠な心である。'自尊心'は理性ではなく本能なのである。従って、自尊心への虐待を理性(理屈)で、押しとどめてはならない。過度な我慢の要求は、危機である。人格の破壊をもたらす。いじめられたら、親・教師がかばうのは当然である。それとともにいじめに負けない強さも育ててやることも大切だ。」

先日、TV番組のビューティコロシアムを見たのですが、容姿のせいでいじめにあうシーンが出てきます。いじめにあった本人には引きこもったり、つらい目にも何度もあって、かわいそうという同情が寄せられます。しかし、番組としていじめた方へのコメント(教育的配慮)が何もなかったのです。それは、おかしいのではないかと思いました。いじめがテーマの番組ではないので、そこまで配慮されていないのかもしれませんが、世間一般にそれらの行為を容認しているかに受け取れます。人の容姿についてけなすような事を言ったり暴力的な行為は、人間としてレベルの低い行為であるということをきちんと付け加えて放送すべきだと思いました。こういう教育的配慮のない番組は見せない方が良いのかもしれませ� ��が、もし見た時には、親は、良い行為・悪い行為をその場で話した方が良いと思いました。

「いじめは、子どもを'自然のままに'放置すれは必ず生じる。自然のままの子どもの社会は弱肉強食の世界であり、弱肉強食の世界はそれなりの社会構造を作るのである。

人間は、本来'群れ'として生きる動物であり、その時々の文化の程度によって、できあがるしくみは異なる。文化の程度が低ければ、その社会構造は'弱肉強食'になるだろう。近代以前は、ほとんどの国は、こうであったと思える。奴隷が存在したのも、身分差別をうけた人が存在したのもそうであった。」

「昔は、クラスいじめの他に、地域遊び集団や多数の兄弟によるストレスがあり、人間を強くしてきた。今や地域遊び集団はなくなり、� ��弟も激減した。鍛えてくれる集団がなくなってしまった。学級集団は、貴重な経験を与えてくれるのである。


どれだけいじめられたって'本人がそれをはねかえす強さ'を持っていれば、問題はない。人間の強さは、どこから生まれてくるのだろうか。それは、自分に対する自信である。人間の可能性に対する確信である。いかなる人も夢を描き努力すれば、夢はかなえられるという確信である。その時、人は、少々のことではへこたれなくなる。また、人間の可能性を確信した人は、他人をそまつにしない。相手をひどく傷つけるまでのことはしない。人間性が行動を制御する。

人間が最も人間らしい部分に目覚めるということこそ'いじめの解決'のもう1つの重要な部分なのである。」

<子どもに教える人間として守るべき4つのこと>

@相� ��のことを心から考えよう
A世のため人のためになることをしよう
B弱い人をかばおう(弱い者いじめはするな。弱い者いじめをするのは、人間の屑(くず)だ)
Cまず、自分のできることをやってみよう(世のため人のためになることをするのだが、大きいことはできないので)」

小1になった息子も小さないさかいを起こしてくるようになりました。思い起こせば娘達にも小さないさかいは多々あったように思います。

小さないさかいは話をよく聞いて見守る。
子ども自身がいじめられていると感じているなら早期に対応する。

判断が微妙に難しいですが、これが親の態度として大切なことのようです。

ただし、この本の対象は小学生以上です。

幼児においては、1つ1つのトラブルにおいて、その場で良い悪いの基本ラインを教える必要があると思います。



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